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地震による二次災害~火災編~

地震は様々な二次災害を引き起こします。なぜ、地震で火災が発生するのでしょうか。そのメカニズムや火災による被害、火災を防ぐ方法についてご紹介します。

1.火災発生に伴う被害

1-1.火災発生に伴う被害

地震発生に伴い発生する火事原因のうち、全体の51%は電化製品の誤作動や破損によるものです。1995年の阪神淡路大震災では、地震による火災で亡くなった方は559人・火災発生件数は285件・焼損棟数483棟(総務省消防庁1998)。火災発生件数285件のうち、建物火災件数が261件(92%)と大半を占めています。神戸市内だけでも157件の建物火災が発生し、そのうちの原因が特定できた55件のうち33件が通電火災でした。

 

1-2.地震で火災が発生する原因

地震で火災が発生する主な原因に「通電火災」があります。阪神淡路大震災の際の通電火災では、建物倒壊や家具や家電が転倒する中で、オーブントースターや照明器具、電気ストーブなどの暖房器具や地震によって傷んだ配線からの出火、停電した電気が通電したときに照明器具や電気ストーブが布団などの可燃物に接触することで火災が発生ありました。発生した火事のほとんどがストーブや照明器具(白熱電球)だったといわれています。

2.通電火災を起こさないためには

2-1.感震ブレーカーの設置

地震発生で起こる火災の半数以上は、電気によるものです。避難の際にブレーカーを落とすと分かっていても震災時にそんな余裕があるとは限りませんし、地震は外出中にも発生するからです。備えとしてブレーカーが自動オフになるように、感震ブレーカーを設置することをおススメします。

2-2.感震ブレーカーのタイプ

感震ブレーカーには以下の3タイプがあります。

(1)「分電盤タイプ(内蔵タイプ)」

地震の揺れを感知し電力供給を遮断する仕組みで、すべての電気を遮断します。(費用:5~10万円程 ※設置工事が必要)また、分電盤に漏電ブレーカーが設置されている場合、外付けで「感電リレータイプ」を取り付けることができます。「感電リレータイプ(外付けタイプ)」地震の揺れを感知し疑似漏電を発生させ漏電ブレーカーを作動させて電力供給を遮断する仕組みで、すべての電気を遮断します。(費用:1~3万円程 ※設置工事が必要)

 

(2)コンセントタイプ

コンセントに内蔵されたセンサーが地震の揺れを感知し、コンセントからの電力供給のみを遮断する仕組みで、個別で電気を止めることができるので電気ストーブなど電化製品を繋げる場所に適しています。主流は差し込むだけのものですが、電気工事が必要なタイプもあります。(費用:約5,000円~2万円程 ※設置工事が必要なものと不要なものがある)

 

(3)簡易タイプ

地震の揺れを感知しバネや重力の力によってブレーカーを落とす仕組みの補助器具。(費用:1,000~3,000円程 ※設置工事が不要)

3.火災発生時にできること

3-1.地震発生による火災を防ぐために

地震が発生したら、すぐにブレーカーを落としてください。火事を防ぐためにガスも重要ではありますが、万が一油を使った料理中に地震が発生し、無理に火をとめようとすると、油を被ってしまうなどの危険もあります。ガスは、震度5以上が発生した場合に、安全装置が作動し、ガスが停止する仕組みになっています。

 

3-2.火災発生時の安全な逃げ方

「透明なポリ袋(ビニール袋)を被って避難」

火災発生時、一番怖いとされているのは「一酸化炭素中毒」です。「一酸化炭素」は毒性が強いですが無色・無臭で、火災の死因NO.1となっています。火災発生時には「濡れたハンカチやタオル等で口と鼻を覆い、煙を吸いこまないようにして避難する」と習った方もいるようですが、実は「濡れたハンカチ」には有毒ガスを防ぐ効果は期待できません。口と鼻を覆っていても、煙を少しずつ吸い込んでしまうからです。透明なポリ袋(ビニール袋)を被って避難すると、目を開けた状態で、煙を吸うことなく避難することができます。最近はホテルに「ポリ袋(ビニール袋)」が設置していたり、学校の避難訓練でも「ポリ袋」を使用しています。

<使い方>「ポリ袋(ビニール袋)」を頭から被り、首のところで袋を閉じます。※5分以上被り続けると、窒息の危険があるので注意してください。

4.避難先から自宅に帰ってきたとき

避難先から自宅に帰ってきたときにも注意が必要です。避難前に落としたブレーカーを上げる際には、電気機器の配線状態を必ずしっかりと確認してから上げてください。

一般社団法人全日本防災計画協会

黒田尚寛

阪神大震災に被災した方の話を聞くにつれて、地震のあまりに大きい被害を知りました。
また、その反面、人々が協力し合って、災害を乗り越えた話を聞き、心強さも感じました。
これから起こりうる自然災害からたくさんの人を助けたい、そう強く考えております。
その為に自分は何が出来るのか、日々模索し、鍛錬を積んでいきたいと考えております。

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